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ラベンダーに添えて 7/97

 ラベンダーがいつもより10日以上も早く咲き始めました。

 今年の冬は暖かく、雨も多く、ということは、大平は膝まで埋まる大雪続きだったのですが、おかげで玉ねぎなんかは大豊作でした。玉ねぎは、9月に種まき、11月に苗の移植、冬のあいだはほとんど成長しませんが、冬の雨が大好きなのです。

 田んぼの水にも初めのうちは困りませんでした。ところが梅雨になってから雨が全然降らず、水番(水守りなどとも言います。言い得て妙です)がまわって来るのに神経を使います。去年は梅雨に入るまでが異常な渇水で、水口のところに錠をかけられてしまったのでした。台風はスイートコーンとかひまわりをなぎ倒し、いんげん、きゅうりの支柱を壊していくので大嫌いなのですが、今年は東と西を二回かすめていって、その大雨でほっと一息といったところです。

 田の草取りは、以前は二人で一日中やっていたのが、今年は午前か午後の一回だけを一人でやって、それで何とかならないかと思っています。減反の指図がひどくて、植付け面積が少ないこともあります。これまでは根塊で増える草(おもだか、うりかわ)の除草で、こういった草は取りきれるような錯覚を抱かせるくらいのものなのですが、これからは種で増える草(こなぎ)がはびこってきて、これはどうやっても取りきれません。

 ファセリアという花が今はやっています。用途は蜜源、雑草抑え、緑肥、飼料作物といったところですから、ひとつひとつの花の美しさは知れたものですが、広い面積に薄い紫の花が一面につくと心が和みます。ヘアリーベッチという豆科の濃い紫の花も果樹園の下草で繁茂しています。同じ豆科であっても、れんげなんかは一緒にまいたイタリアンライグラス(イネ科の牧草。開花時すいかのようなすがすがしい香りがする)に圧倒されてしまいましたが、この草はカラスノエンドウそっくりのつる性なので、光が足りないと他のものにまきついて伸びていきます。

 このように果樹園(の下草)は順調です。今年は新たに梅を四種40本、プルーンを三種33本植えました。前に植えたプルーンは今年二三本に実がつき始めた程度ですが、プルーンはなんとなくこの地によさそうなのです。

庭先果樹も含めてこれまでに実をつけたものをおおむね収穫量の多い順に。(どうです、うらやましいでしょう) 次郎柿(前から植わっていた)、(隣の家の)なつめ、桃(摘果しないので小さい)、キウィフルーツ、梅、ジューンベリー(今年になってから特においしくなった)、ブルーベリー、その他のベリー類、ルビーのような赤ふさすぐり、ゆすらうめ、びっくりぐみ、ただのぐみ、ネクタリン(しかし大きくするにはなかなか難しい)、かりん、プルーン、栗、梨(途中で虫にやられる)、渋柿(まだ途中で生理落下してしまいそう)、さくらんぼ(ほんの五六粒)。(ぶどうはとても難しいのです) りんご、あんず、洋梨はいっせいに来年ぐらいから、でしょうかね。しかし、鳥害、虫害、風害になんらかの対策をほどこさないといけないようです。

 ついでにハーブ、オールドローズの名前も。(どうです、うらやましいでしょう) パセリ、セージ、ローズマリー、タイム、オレガノ、マジョラム、チコリ、コリアンダー、チャイブ、カモミール、ベルガモット、タラゴン、レモンバーム、レモングラス、バジル、アーティチョーク、マロー、セントジョーズワート、ソープワート、セルフヒール、ジャーマンダー、ホースラディシュ、レモンバーベナ、ミントいろいろ、フラックス、ボリジ、ヤロウ、ナスタチウム、アルカネット、エキナセア、タンジー、ヒソップ、それからラベンダー。オールドローズ各種(オールドローズの名前は難しいものだから)。

 作る喜び、育てる喜び、収穫する喜びよりも愛でる喜びに変わってきているようです。創造する喜びよりもちょっと一服してそのゆとりを楽しみたい、というところです。ハーブ、オールドローズはまるでモーツァルトの音楽のようにほっといたします。よく言われますように、このような音楽を聴く人が争いごとを起こすはずがない、それと同じように、ハーブ、オールドローズを愛する人が世俗事にまき込まれまれることがありませんように。いなかではどうしようもなく世俗事が多く、そんなとき、ラベンダーの香りをかぐと世俗事から解放されるようです。